プロフェッショナルキャリア段位制度
介護プロフェッショナルキャリア段位制度ってなに?
今まで介護職員の評価は施設や事業所ごとに行っていましたが、施設に関係なく共通のものさしで評価できるようにしたのが「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」です。この制度によってサービスの質の向上や人材を育成することができるようになりました。全部で7段階ある介護プロフェッショナルキャリア段位制度について詳しく見ていきましょう。
レベル1:エントリーし始めた人
専門学校や大学などで介護士の教育を受けた人がこの段階になりますが、介護職員初任者研修で介護について基礎的な知識や技術を習得した人もこれに相当します。
レベル2:指示通りに一定の仕事ができる人
レベル2は基本的な知識や技術を持ち、決められた手順で仕事ができるかが問われます。また、一定の範囲で利用者が求めているニーズや状況の変化を把握しそれに対応した介護がきちんと実践できることも求められます。
レベル3:自分の判断で仕事ができる人
このレベルは上長から支持を受けなくても自分で判断しながら仕事ができる段階の人なので、幅広い知識鵜や技術を習得していることが前提です。利用者の状態に応じた介護や他業種との連携を行います。
レベル4:リーダーの役割ができる人
一人前の仕事ができるだけでなく、サービス提供責任者や主任など他の介護士を先導するリーダー的な役割ができる人がこのレベルに相当します。チーム内でリーダーシップを取ったり、部下や後輩を指導し指示を出したりするだぇでなく、レベル4になると施設や事業所内で介護士の評価を行う「アセッサー」になることもできます。
レベル5:技術指導ができ高度な専門性を持っている人
レベル5はプロとしてのスキルだけでなく、独自のスキルも身につけておりそれが周囲から評価されている人や、特定の専門分野や業種における高度な専門性を持っている人が相当します。また、利用者に質の高い介護サービスを提供するだけでなく、介護技術を指導したり、職種間を連携するキーパーソンになってチームケアの改善に貢献できる人が望ましいです。
レベル6:レベル5の内容をより確実に身につけた人
レベル6はレベル5の内容をより身につけた人ですが通常の介護だけでなく、介護士の育成や教育、他の職種との連携など現場の仕事よりも管理業務をこなすことが多くなります。
レベル7:トッププロフェッショナルと認定された人
専門的な問題にも対応することができるプロフェッショナルだと認定された介護士が、このレベル7です。他の介護士では対応が難しい利用者にも満足できる介護を提供することが求められ、なおかつ他の看護師の管理なども全面的に任されるようになります。
導入することで生まれるメリットは?
介護プロフェッショナルキャリア段位制度を導入することでさまざまなメリットを得ることができます。まずは「現場で自分ができることは何か明確になる」ということです。基準をはっきりと区切ることで、できることや役割がより具体的に証明できるようになったため、モチベーションのアップにつなげることもできますし、介護士のスキルを具体的に評価することでやりがいを高めることができます。また、常に人手不足に悩んでいる介護業界において、この制度は新しい人材の参入も期待できるといわれています。
介護プロフェッショナルキャリア段位制度は介護業界を活気あふれるものにしてくれる制度です。
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